JWWA規格

日本水道協会規格JWWA K144（水道配水用ポリエチレン管）及び
JWWA K145（水道配水用ポリエチレン管継手）の制定について

規格制定の経緯

平成９年１月、日本水道協会工務常設調査委員会に「水道配水用ポリエチレン管・継手に関する調査及び規格制定専門委員会」が設置され、規格化に向けた審議がスタート致しました。この専門委員会は、全国の水道事業体代表、学識経験者、規格制定の申請者である当会（水道用ポリエチレンパイプシステム研究会）及び当会と団体統合した配水用ポリエチレン管協会の代表で構成され、水道配水用ポリエチレン管・継手の配水システム構成要素としての適合性の調査研究や規格制定の審議を重ね、その結果、平成９年１２月２日開催の第１２９回工務常設委員会への最終報告を以って、すべての審議が終了致しました。

この規格は様々な提案のあった寸法体系を流量確保の上から既存の配水用主要管材であるダクタイル鋳鉄管や硬質塩化ビニル管と遜色のないものとし、またWTO/TBT協定発効後の水道界における最も公的な団体新規格との観点から、国際規格との整合性をも考慮して専門委員会の合意のもと制定されたものです。

平成９年の制定時は、水道配水用ポリエチレン管及び管継手における呼び径の範囲は７５,１００,１５０の３サイズでしたが、平成１８年１１月の改正では呼び径５０が追加され、現在は５０,７５,１００,１５０の４サイズとなりました。

規格の概要

JWWA K 144 2017 「水道配水用ポリエチレン管」

性能
項目			性能
耐圧性			漏れ,破損があってはならない。
内圧クリープ性			漏れ,破損があってはならない。
熱安定性		分	酸化誘導時間20以上
破壊水圧強さ		MPa	4.0以上
耐塩素水性			水泡発生がない。
耐環境応力亀裂性			亀裂発生がない。
耐候性	外観		亀裂発生がない。
	熱安定性	分	酸化誘導時間10以上
	引張破断伸び	％	350以上
引張	引張降伏強さ	MPa	20.0以上
引張	引張破断伸び	％	350以上
加熱伸縮性		％	±3
低速亀裂進展性			漏れ,破損があってはならない。
耐剥離性			受口融着部のぜい性剥離長さ比率が1/3以下
融着部相溶性			漏れ,破損があってはならない。

寸法及びその許容差

単位 mm

呼び径	外径		だ円度	厚さ		長さ		参考
	基準寸法	許容差	最大外径－最小外径	基準寸法	許容差	基準寸法	許容差(%)	内径	1本当りの質量(kg)
50	63.0	+0.4 0	1.5以内	5.8	+0.9 0	5,000	+2 0	50.7	5.37
75	90.0	+0.6 0	1.8以内	8.2	+1.3 0			72.6	10.87
100	125.0	+0.8 0	2.5以内	11.4	+1.8 0			100.8	20.98
150	180.0	+1.1 0	3.6以内	16.4	+2.5 0			145.3	43.36

JWWA K 145 2017 「水道配水用ポリエチレン管継手」

性能
項目			性能
耐圧性			漏れ,破損があってはならない。
内圧クリープ性			漏れ,破損があってはならない。
熱安定性		分	酸化誘導時間20以上
破壊水圧強さ		MPa	4.0以上
耐塩素水性			水泡発生がない。
耐環境応力亀裂性			亀裂発生がない。
耐候性	外観		亀裂発生がない。
	熱安定性	分	酸化誘導時間10以上
	引張破断伸び	％	350以上
引張	引張降伏強さ	MPa	20.0以上
引張	引張破断伸び	％	350以上
耐剥離性			受口融着部のぜい性剥離長さ比率が1/3以下
融着部相溶性			漏れ,破損があってはならない。

継手受口部の寸法及びその許容差

単位 mm

呼び径	内径d		だ円度	長さ			厚さ
呼び径	基準寸法	許容差	最大内径－最小内径	L(最大)	L1(最小)	L2(最小)	t(最小)
50	63.2	+規定せず 0	0.9以内	63	5	16	5.8
75	90.3		1.4以内	79		22	8.2
100	125.4		1.9以内	87		29	11.4
150	180.7		2.7以内	105		40	16.4